ギミックコインとは、コイントリックを行う際に欠かせないマジックアイテムの一つです。
これを使用することで、まるでプロマジシャンのようなハイレベルな手品を披露することができるでしょう。
この記事では、ギミックコインの種類や仕掛け、おすすめアイテムを紹介します。
目次
ギミックコインとは
「ギミックコイン」とは、硬貨に精巧な細工を施してトリックのタネにするマジック用品です。
硬貨が入れ替わったり穴が開いて貫通したりするマジックには、このアイテムが使われているのです。
「トリックコイン」と呼ばれることもありますが、同じグッズを指しています。
ギミックコインには細工によってさまざまな種類があるので、メジャーな種類とその仕掛けを見ていきましょう。
シェル・コイン(shell coins)
シェル・コインは1枚の硬貨をペットボトルのキャップのような形に削って被せられるようにしたギミックコインです。
2枚の硬貨を重ねて隠せるため、硬貨が消えたり現れたりするトリックなどに使用されます。
貝殻のように重ね合わさっていることからこの名前が付けられたのでしょう。
被せる方をプレスして少し大きくしてから削る「エキスパンデッド・シェル・コイン」と、内側の硬貨を削って小さくする「ノンエキスパンデッド・シェル・コイン」という2種類があります。
マグネティック・コイン(Magnetic coins)
マグネティック・コインは、硬貨の中に磁石を埋め込んだタイプのギミックコインです。
使われるのはネオジム磁石などのとても強力な磁石で、切断部分もきれいに加工されているので内部に何かが埋め込まれているように見えません。
コインがグラスを貫通するマジックや鉄が挟まったギミックカードと併用するマジックなど、さまざまなトリックに使用されます。
スコッチ&ソーダ(scotch & soda)
スコッチ&ソーダは、2枚の硬貨を1枚に合体したり分裂させたりできる仕掛けが施されたギミックコインです。
Aの硬貨をくり抜いてBの硬貨に収納するという方法はシェル・コインと一緒ですが、スコッチ&ソーダの場合Bの裏面にAの裏面を模した模様が描かれているのです。
そうすることで、合体させるとAの硬貨が1枚だけに見えて、分裂させるとAとB2枚の硬貨があるように見えます。
摩擦によるロックや磁石、すぐに取り外せるノンロックタイプなど種類が豊富なので行う手品によってギミックを使い分けましょう。
マタニティ・コイン(maternity coins)
「マタニティ・コイン」はコインの中にもう1枚別の硬貨が内蔵されているタイプのギミックコイン。
磁石式の開閉部があり、そこから中の硬貨を取り出すことができるのです。
中に入れる硬貨は収納できるように薄く加工されています。
お腹の中に赤ちゃんがいる妊婦さんのように見えるため「マタニティ」という名前が付けられました。
ギミックコインは日本では違法?
現在、マジックショップで売られているギミックコインは、オリジナルデザインや海外の硬貨を使用したものだけです。
そのため、より身近な日本の硬貨で手品をすればリアリティが増すのではないかと考える人もいるでしょう。
しかし、日本の硬貨でギミックコインを作ると国の法律に触れてしまう恐れがあります。
自作はもちろん、業者に依頼することもできないので注意してください。
貨幣損傷等取締法に触れるとアウト
日本には「幣損傷等取締法」という法律があり、これによって「貨幣は、これを損傷し又は鋳つぶしてはならない」という規定があるのです。
ギミックコインを作るための削ったり切ったりする行為が「損傷」にあたるため、国内の硬貨を加工して作ることはできません。
貨幣というのは効果、お札全てが含まれるので日本円を加工して手品を行うのは避けてください。
ちなみに、両面テープを貼り付けると言った簡単な工作は貨幣の原型を損なわないため「損傷」にはあたりません。
海外コインの加工はセーフ
日本の「貨幣損傷等取締法」で指定されている貨幣とは日本円のみなので、海外の貨幣を加工してギミックコインにすることは問題ありません。
ただし、既に加工されている状態の硬貨の場合「関税法」による「貨幣、紙幣の偽造品、変造品及び模造品の輸入を禁止する」という規定に抵触するため海外で加工したものを持ち込むのは避けましょう。
おすすめギミックコイン5選
ギミックコインの種類は豊富ですが、アイテムによっては高度なテクニックを求められる商品もあります。
そこで、今回はマジック初心者の人でも扱いやすいアイテムを5つピックアップしました。
どれも比較的簡単な仕掛けで驚きのマジックを披露できるので、まだ手品を始めて間もない初心者にぴったりです。
ギミックコインを購入するときの参考にしてください。
マンモス500円
マンモス500円は直径17㎝の大きな500円玉の形をしたジャンボコインです。
動画では小さな500円を足の下に潜らせたり、ハンカチで覆ったりすると大きな巨大化するというマジックが次々と披露されています。
その他にも、風船を割ると中から出てくるバージョンやお財布の中から現れるバージョン、封筒の中で500円玉のサイズが変わるバージョンなど何度も新鮮な驚きが楽しめます。
1枚持っておけばいろいろなレパートリーを披露できそうですね。
バイトコイン
バイトコインはまるで砕いて割れたかのように、硬貨が2分割されているギミックコインです。
砕いたり噛みちぎったりしたような割れ方をするので「噛み千切った硬貨を元どりくっつける」といった手品に使えますね。
磁石で接続されているので素早く元に戻せて、切れ目も良く見ないと分からない精巧なギミックが特徴的です。
合法・シガレットスルーコイン
こちらのアイテムは、日本硬貨で手品ができるギミックコインです。
動画では、500円玉と煙草が1本登場します。
その500円玉に煙草を押し付けていくと、なんとどんどん煙草が500円玉に貫通していくのです。
ほかにも、5円玉や10円玉などの硬貨でも同じように貫通してしまいます。
煙草だけではなくペンも貫通できるので、披露するシーンの幅も広がります。
硬貨に加工を施しているわけではないので、違法性が無く安心して手品を楽しめますよ。
フォールディングコイン
フォールディングコインは一瞬で折り畳める仕掛けが搭載されたギミックコインです。
切れ目が入っている硬貨の淵に専用の輪ゴムがはめられていて、折り畳んでも手を離すとすぐに元通りの形に戻るのです。
これを使用すると、硬貨を瓶の中に貫通させるマジックなどができます。
動画では実際に瓶の口から硬貨を貫通させる手品や、瓶の底や横から硬貨を貫通させる手品が披露されていました。
丁寧にやり方を解説してくれているので、フォールディングコインを手に入れたら参考にしてテクニックを習得しましょう。
シェルコイン
2枚の効果を重ねた「シェルコイン」を使えば、さまざまな本格マジックが披露できます。
動画では4つのシェルコインを手のひらで持ち、握った瞬間に硬貨がテーブルの上に移動する王道のマジックが披露されていました。
その他にも、コップに2枚のコインを入れて1枚だけ貫通する手品や、片方の手に握っていたはずの硬貨がカップの中に移動する手品など不思議な演技を楽しめます。
どのトリックもシェルコインのギミックでできるので、ぜひチャレンジしてみましょう。
ギミックコインを使ったマジックの習得ならMMJ
ギミックコインは効果自体に仕掛けが施されているため、誰でもやり方を覚えれば本格的な手品を披露できます。
しかし、重要なのはギミックコインの取り扱い方や自然に見せる手の動きなどです。
ぎこちない動きをしていると違和感が出て、いかにも仕掛けを作動していますという微妙な出来栄えになってしまうでしょう。
マジックアイテムを上手につかこなしたいなら、「Magic Movie Japan(MMJ)」を活用しましょう。
いろいろなアイテムを使った本格マジックについて、プロマジシャンが丁寧に実演や解説を行っているのでしっかり学んでプロ級のスキルを身に付けられますよ。
ギミックコインはコインマジック入門におすすめ!ポケットに忍ばせてみんなを驚かせよう
ギミックコインはお財布やポケットに入っていても違和感が無く、自然にマジックが披露できるためコインマジック入門には最適です。
仕掛けの使い方をよく理解して、自然に見える取扱い方を練習しておけばちょっとしたときに周囲の仲間や家族を楽しませることができるでしょう。
いろいろな種類のギミックコインがあるので、やりたい手品に合わせて適したタイプを選んでくださいね。
この記事のまとめ
- ギミックコインとはマジックの仕掛けが施された精巧な模造コインのこと
- ギミックには種類がたくさんあるのでやりたい手品に合わせて用意しよう
- 日本の硬貨を加工することは法律違反になるため海外硬貨が使われることが多い