マジックといえば何を思い浮かべますか?
派手なイリュージョンマジックから、コインや煙草などの身近なアイテムを使ったマジックまでさまざまありますよね。
中でも代表的なマジックといえば「カードマジック」ではないでしょうか。
そこで今回の記事では、トランプマジックで披露できたらカッコいい「パーフェクトシャッフル」について紹介していきます。
やり方やコツ、注意点を徹底解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
パーフェクトシャッフルとは
パーフェクトシャッフルとは、トランプカードを正確に2つに分けて左右交互にカードを重ねるシャッフル方法です。
トランプをドーム型にしてシャッフルする「リフルシャッフル」と似ていますね。
リフルシャッフルはトランプカードをざっくり2つに分け、ざっくり交互に重ね合わせるシャッフル方法です。
パーフェクトシャッフルとは、この「ざっくり」と「正確」な点に違いがあります。
パーフェクトシャッフルでは、その名の通り正確に2等分し、正確に左右交互に重ね合わせなければなりません。
このカタチでシャッフルができるようになると、さまざまなカードマジックに応用できるので、習得しておきたい技の1つです。
ミスが許されない難易度の高いシャッフル
パーフェクトシャッフルは、簡単に披露しているように見えても、寸分の狂いもなく正確に左右のカードを組み込まなければいけないので、かなり難易度の高いシャッフル方法です。
2枚重なったりして1枚でもズレれば、その瞬間にパーフェクトシャッフルは失敗となります。
1度でも失敗すると、そのあとのマジックにも大きな影響が出てしまう可能性が高いので、マジシャンとしてお客様の前で披露する際にミスは絶対に許されません。
『ライアーゲーム シーズン2』でポーカーのイカサマも!
戸田恵梨香さん・松田翔太さん主演の人気ドラマ『ライアーゲーム』をご存知でしょうか?
大金を巡ってプレイヤー同士が嘘や心理作戦を駆使し、お互い騙し合いながらゲームをクリアしていくストーリーです。
奥深い駆け引きが話題となって、シーズン2まで放送されましたが、そんな『ライアーゲーム シーズン2』でこのパーフェクトシャッフルを使うシーンがあります。
実は、あらかじめ並び順がそろっているトランプをパーフェクトシャッフルしていくと、その回数ごとに何のカードがどこにあるかがわかるのです。
この原理を利用することでイカサマが可能となり、主人公は勝利を掴むことができましたが、パーフェクトシャッフルの規則性を理解していなければ負けていたでしょう。
ディーラーがミスすることなくパーフェクトシャッフルできるという保証がないことから、実際のポーカーで再現するのは難しいかもしれません。
パーフェクトシャッフル×8回でカードの順番が元に戻る!
パーフェクトシャッフルには面白い法則があり、正確なシャッフルを8回繰り返せば、カードの順番が元に戻ります。
数学的にみればパーフェクトシャッフルは置換が成り立っており、すべて計算された手品といえます。
ジョーカーを除いた52枚の場合のみ
パーフェクトシャッフルを元通りにするには、ジョーカーを抜いたトランプカードA〜JQKの52枚のカード束(デック)を使う場合のみです。
少し難しい話になりますが52枚で行う場合、下記の式から8回で元に戻ることがわかります。
2⁸ -1=255=51×5
数式でイメージしづらいという方は、カードの枚数を減らして考えてみてください。
たとえば「12345 678910」の10枚で説明すると、12345と678910の半分に分けます。
そのトランプカードを交互に噛み合わせると「16273 849510」になります。
まったく同じことを繰り返し行うと、6回で元の形に戻すことが可能です。
52枚の場合も、このように順番に噛み合わせていくと、8回で元に戻るという現象が起こるのです。
カードの数を変えるとどうなる?
では、ジョーカーを含んだ54枚の場合や、枚数を減らした場合はどうなるのでしょうか?
ジョーカーを含んだ54枚の場合は、52回で元通りになります。
さすがに52回も連続して正確にパーフェクトシャッフルすることは困難でしょう。
50枚の場合は21回、10枚の場合は6回のパーフェクトシャッフルで元通りになります。
基本的なパーフェクトシャッフルのやり方&コツ
ここでは、パーフェクトシャッフルのやり方やコツを解説していきます。
それぞれの解説文を読みながら、新しめかつプラスティック製のトランプを用意して取り組んでみてください!
マークごとにA~Kの順番通りそろった状態のトランプで練習するとわかりやすいのでおすすめです。
カードをぴったり半分に分ける
まずは、トランプをぴったり同じ半分(26枚ずつ)に分けます。
ここで1枚でもズレるとパーフェクトシャッフルは成立しません。
コツとしては、カードの束の厚みをよくチェックすることです。
好きなカードを上から26枚目に設置し、2等分する度にカードをチェックすれば、正確に分けられているか確認できます。
プロのマジシャンなら手の感覚で正確に半分に分けることができますが、素人が確実に感覚だけで分けるのは相当の練習が必要です。
パーフェクトシャッフルを習得するにあたって必須のテクニックなので、トランプに触れる時間を増やして感覚を身につけてくださいね。
2つのカードの束を嚙み合わせる
2つに分けたカードの束を右手・左手で持ちます。
そのときに、親指・人差し指・中指の3本でカードを持つようにしてください。
カードを持ったら、カード束の側面同士(短い辺)をトントンとしっかりそろえましょう。
そしてカードとカードの角を合わせて交互になるようにカードを噛み合わせます。
カードを交差させる際、カードを持つ指の力を微妙にゆるめて調整しながら上下にこすり合わせると、ザクっと噛み合いやすくなります。
カードの束の側面(短い辺)を若干斜めにしたほうがやりやすい、という場合もあるので、いろんなやり方を試してみて一番しっくりくる方法を見つけてください。
パーフェクトシャッフルの注意点
パーフェクトシャッフルは、かなり難易度の高い技です。
だからこそパーフェクトシャッフルができたらカッコいいですが、披露する前に知っておきたい注意点があります。
「パーフェクトシャッフルをみんなの前で披露したい!」という人は、覚えておいてくださいね。
8回行なって元の順番に戻す行為はマジックに不向き
8回パーフェクトシャッフルを行なって元通りになった、という現象はとても目を引く高度なパフォーマンスです。
しかし、高度な技を8回連続で成功させないといけません。
パーフェクトシャッフルを連続して成功させることは難易度が高く、プロでも失敗することがあります。
そのため、これをマジックに使うことはとてもリスキーです。
仮にできたとしても、2等分して、混ぜて…を8回も繰り返していたら間延びしてしまい、お客様を退屈させてしまう恐れもあります。
スマートに魅せるのは至難の業
パーフェクトシャッフルを成功させるには、完璧にカードを噛み合わせることが絶対条件です。
噛み合わせることに集中してしまい、最初のうちはゆっくりと慎重な動作になるため、ぎこちない手つきになるはずです。
そのため、スマートにお客様に披露するのは至難の技。
相手を飽きさせず、カッコよく魅せるためには、精度とスピードが必要不可欠です。
だからこそ、トランプマジックとしてパーフェクトシャッフルを連続して披露できたらすごいのです。
パーフェクトシャッフルができるとトランプマジックの幅が広がる!
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マジックバーやマジックショーなどと違い、事前にある程度希望を伝えておけるのは、派遣サービスならでは。
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パーフェクトシャッフルをマスターするには練習あるのみ
パーフェクトシャッフルを習得するには練習あるのみです!
パーフェクトシャッフルはプロでも難しい技であり、ましてやお客様の前で行うとなると観客の目は手元に集中し、失敗できないという緊張感に包まれます。
さらに写真や動画を撮られながらの実演だと、ますます焦ってしまうかもしれません。
そんな中、連続して成功させるのは、とてつもなく難しいことです。
どれだけパーフェクトシャッフルの練習に時間を費やしたか、この努力で成功率もスマートさも格段に変わります。
前述にあるやり方やコツを踏まえ、感覚が手に馴染むまで何度も繰り返し練習しましょう。
この記事のまとめ
- パーフェクトシャッフルとは、トランプを正確に2つに分けて確実に交互に重ね合わせるシャッフル方法
- ジョーカー以外の52枚でパーフェクトシャッフルを8回連続で成功させれば元通りの並び順に戻る
- カード同士の角と角を上下にこすると左右交互にカードが噛み合いやすい
- パーフェクトシャッフルは至難の技なので、マジック初心者には不向き
- パーフェクトシャッフルを成功させるには、練習あるのみ