マジシャンの演技の中で、綿のようなものが一気に燃え上がる演出を目にしたことがあるという人も多いのではないでしょうか?
あれはマジック用語で「フラッシュコットン」という道具を使っています。
見た目はただの綿に見えますが、火をつけると炎が燃え上がるように作られたマジックグッズです。
フラッシュコットンを使ったマジックを、パーティーや忘年会で披露すれば盛り上がること間違いなし!
この記事では、フラッシュコットンの使い方をご紹介します。
目次
フラッシュコットンとは?
フラッシュコットンが行われるときに目にする綿状のものは、ただの綿ではありません。
「ニトロセルロース」と呼ばれる化学物質でできたマジック用品です。
ニトロセルロースは、着火すると激しく燃焼するという特性を持っているため、フラッシュコットンのほかにも火薬として用いられています。
フラッシュコットンを使った演出は、見た目も華やかでインパクトがあり、燃焼させても灰が出ないため、マジックにはもってこいの演出といえるでしょう。
観客やお客様を喜ばせたいというサービス精神旺盛な人におすすめです。
ただし、ニトロセルロース関連の火災や自然発火事故が発生しているため、取り扱いには十分気をつけたいところ。
同様の用途で使われる「フラッシュペーパー」と呼ばれる紙状のタイプも存在します。
フラッシュコットンの使い方
前述でも触れましたが、フラッシュコットンは火薬として用いられているほど燃焼力が高いので、おもちゃ感覚で取り扱ってはいけません。
そこでフラッシュコットンの使い方を見ていきましょう。
火傷注意!着火方法
フラッシュコットンの着火方法は簡単です。
適当な量にちぎってライターやチャッカマンなどで着火するだけです。
その際は、火傷に十分気をつけましょう。
着火した瞬間、大きな炎が燃え上がります。
「炎」という迫力のある演出は、観客にインパクトを与えるので、盛り上がる材料になることでしょう。
着火の瞬間を観客に見せずに驚かせたいという場合は、フラッシュコットンのケースなどを利用して着火点を隠す方法もあります。
状況次第でさまざまな使い道があるので、マジシャンから重宝されているマジックグッズです。
マジックを華やかに演出
フラッシュコットンでマジックの演出を華やかにするには、タネを使うタイミングが重要です。
たとえば、赤いバラにフラッシュコットンを仕込みます。
観客側にフラッシュコットンを貼り付けると、観客からは白いバラに見えますよね。
白いバラに着火すると炎が燃え上がった後には赤いバラに変化する、という鮮やかでお洒落なカラーチェンジマジックが完成します。
フラッシュコットンの灰が出ないという特性が活かされたアイディアです。
また、フラッシュコットンの中にコインを仕込んでおくトリックもあります。
フラッシュコットンを観客に見せて着火すると、燃え上がった後にコインが出現する、という簡単なマジックです。
フラッシュコットンには光と熱が生じます。
そのため、熱に強い素材でなければ引火してしまう可能性がありますが、コインであれば引火する心配がないため、安全にフラッシュコットンの演出を行うことができます。
注意点や保管方法を守ろう
フラッシュコットンは火を扱うため、注意事項を頭に入れておきましょう。
いきなり着火させるのではなく、金属製のトレイを使用してまずは火の強さを確認することがポイントです。
コットンの量と炎の大きさは比例するため、どの程度の量でどのくらいの炎が燃え上がるのか把握しておきましょう。
フラッシュコットンは濡れた状態で保管しておく必要があり、乾かしてから使用します。
その際、早く使用したいからとドライヤーで乾かすのはやめましょう。
ドライヤーは熱が発生するので着火してしまう危険性があります。
また、保管状況にも注意が必要です。
小さな子どもの手の届かない、直射日光の当たらない場所に保管してください。
30度を超える場所で保管すると、発火の可能性があるので夏場はとくに注意が必要です。
フラッシュコットンの入手法は?ドンキ?楽天?アマゾン?
消耗品であるフラッシュコットンは、ネット通販で買うのがおすすめです。
フラッシュコットンが購入できる場所をご紹介します。
ネット通販がおすすめ◎
フラッシュコットンは、ショッピングモールではめったにおいていませんが、ドンキホーテや東急ハンズなどの雑貨屋さんで購入することができます。
販売店が自宅の近くにない場合は、楽天市場やAmazonなどのネット通販がおすすめです。
ネット通販ではさまざまな種類のフラッシュコットンが販売されているため、目的に応じて商品検索できます。
商品一覧から、コットンの量や日本製かどうかなどの商品情報を、商品詳細ページで確認しましょう。
海外のフラッシュコットンを購入してしまうと、説明書が外国語で記載されているため、日本の商品が断然おすすめです。
海外の商品でも日本語説明書が入っているものもあるので、そちらであれば購入しても問題ありません。
これらの点をチェックして、問題なさそうな商品を買い物かごに入れて注文ボタンを押せば発送してくれるので、店舗に買いに行くよりも便利です。
配送料無料のマジックショップもあるので、商品紹介文や価格、レビューを参考に厳選してお気に入りのアイテムを探してみてくださいね!
作り方を知っていても自作は厳禁✖
濃硝酸と濃硫酸を混ぜ合わせ硝酸エステルを合成することで、ニトロセルロースが生成されます。
そのため、材料がそろえば自分で作ることもできます。
しかし、作り方を知っていても自宅で作ることはおすすめできません。
なぜならフラッシュコットンは加熱だけでなく、直射日光や衝撃などの刺激でも発火する可能性があるからです。
袋に入れていたとしても、保管状態によっては予期せぬ発火も考えられるため、フラッシュコットンの自作は禁物です。
また、消防法危険物第5類、自己反応性物質危険等級1級に指定されており、法的にも危険物であると認識されています。
濃硝酸や濃硫酸は劇物に指定されているため、誰でも購入できるわけではなく、身分証明書の確認や購入のための書面作成など購入の手続きも非常に面倒です。
法的には薬局で売ることができますが、購入の手続きの煩わしさや需要があまりないことから、販売している薬局はほとんどありません。
以上のことからもフラッシュコットンは自分で作らず、既製品をネット通販で購入するのが安全です。
フラッシュコットンで発火マジックに挑戦!
フラッシュコットンは、使い方やタイミング次第でマジックを大きく盛り上げることが可能なマジックグッズです。
演出のポイントごとにフラッシュコットンを有効に使ってマジックを盛り上げたいところですが、どのポイントで使用すればいいかわからないという意見が聞こえてきそうですね。
そんなときは、さまざまなマジシャンの演出を研究しましょう。
人気なマジシャンほどフラッシュコットンの使い所の見極めが上手いです。
また、あらゆるマジックを客観的に見ることがフラッシュコットンの使いどころのヒントにつながります。
「マジックムービージャパン(MMJ)」では、テーブルマジックを中心にさまざまなマジック動画が用意されています。
コインマジックやカードマジックにフラッシュコットンを組み合わせることで、オリジナルの技を完成させることも可能です。
ぜひ動画で学んでマジックスキルを磨いていきましょう。
フラッシュコットン使用時は安全第一で
フラッシュコットンを使いこなせれば、マジックを大きく盛り上げることができるでしょう。
また、忘年会やパーティーで罰ゲームとして使用することも可能です。
バラエティー番組の罰ゲームでも、フラッシュコットンが使用されていることがありますが、その強力な引火性から、使い方を誤れば大きな事故にもつながります。
正しい使い方を学んで、安全第一で使用することが重要です。
フラッシュコットンはさまざまなバリエーションがあるので、マジックに上手く取り入れて素敵な演出をしましょう。
この記事のまとめ
- フラッシュコットンは取り扱いに注意
- 使い方やタイミング次第で盛り上がる演出ができる
- ほかのマジックとの組み合わせが可能
- 自作は厳禁!ネットショップで購入しよう
- 手品用品のフラッシュコットンの使いどころを学ぼう