人々を夢中にさせる不思議な魅力を持つマジック。
プロのマジシャンの技巧は素晴らしく、時間を忘れて魅入ってしまいます。
彼らのように華麗にマジックを披露できたら、それだけで注目の的です。
でも、「あんなに人を惹きつける技術を身に付けるには、長い時間練習が必要なのでは?」と考えていませんか?
もちろん、プロのマジシャンと肩を並べるには同じだけの練習が必要でしょう。
ですが、周囲の人をあっと言わせるテクニックは、なにも熟練の技だけではありません。
見る人の意表を突いたりインパクトを与えたりするマジックのなかには、トリックを覚えるだけですぐに披露できるものも数多くあります。
この記事では、初心者必見の簡単トランプマジックのやり方を、種明かし付きで解説します。
目次
トランプマジックの魅力
トランプマジックはマジック・手品の代表格です。
視覚的に派手な演出もでき、スーパーのおもちゃコーナーや100円均一ショップでも手に入る商品なので、人気があります。
ほかに、コミュニケーションツールとしてもトランプマジックは優秀な効果を発揮してくれます。
非日常を提供できる
日常生活でマジックを見たり、実際にやる機会はなかなかありませんよね?
つまり、マジックは日常の一部ではない、非日常の出来事なのです。
そんなマジックを、自己紹介の場や話が途切れたときにさらりと披露することができたら、それだけで相手にとってはサプライズ。
不思議な現象で非日常を提供できます。
人間、嬉しい驚きや愉快な気持ちを与えてくれる人には興味を持つものです。
相手の興味を惹きたいとき、自分に注目してほしいときなど、子どもから大人まで親しまれているトランプマジックはとても有効です。
一気に距離が縮まる
1対1で、もっと距離を縮めたい相手にもトランプマジックがおすすめです。
多人数を相手にする場合と違い、1対1なら隣に来てもらってマジックを披露することができるので物理的に距離も近くなります。
少々マイナスのイメージを持たれている相手でも、鮮やかなテクニックを見てもらうことでイメージとのギャップを与え、好印象に反転してくれることでしょう。
また、嫌われていないことが前提になりますが、引いたカードを受け取るときなど、さりげないボディタッチを取り入れて異性に意識してもらうことができるというメリットもあります。
トランプの図柄や数字を当てる読心術のマジックは、相手に強いインパクトを与えることができるのでとくに最適です。
数を重ねれば自分に自信がつく
マジックは、トークと切っても切り離せない関係にあります。
マジックのタネや仕掛けから人の目や意識を逸らす、一番自然なテクニックがトークだからです。
また、マジックは1人で楽しむものではありません。
お客様、観客の存在あってこそのマジックなので、トークは切っても切り離せません。
人前に立つのが苦手だ、話すのが苦手だという人は、ぜひマジックを身に付けてください。
マジック中のトークを磨くことで話術を鍛えることができますし、披露したあとでマジックを話題に会話を盛り上げることもできます。
また、人に披露するということは人に見られるということ。
場数を踏むことで、緊張せずマジックに集中できるようになります。
素晴らしいテクニックを披露することで舞台度胸もつくでしょう。
人とのコミュニケーションが苦手で、それを克服したい人にとっても、初心者でも入りやすいトランプマジックは優秀な助けになります。
子どもでもできる!簡単トランプマジックのやり方&種明かし
簡単トランプマジックのトリックをいくつかご紹介します。
やり方さえわかれば子どもでも簡単にできるマジックですが、タネを知らない人には驚きのトリックばかりです。
ぜひとも覚えて、周りの人たちをあっと言わせましょう。
心が読めちゃう?カード当て
相手が覚えたカードを当てる読心術、透視、メンタルマジックなどと呼ばれるマジックです。
超能力のように思えますが、きちんとタネも仕掛けもあります。
とてもシンプルで初心者向けです。
やり方解説
- 覚えてもらいたいカードをトランプの山札(デック)の一番上に乗せる
- 相手に山札をざっくり2つに分けてもらう
- 相手が分けた山札の「上」に、下にあった山札を横にして乗せる(十字になる)
- 2つに分けられた山札の真ん中のカード(最初に一番上だったカード)を相手にだけ見せて覚えてもらう
- 山札を適度にシャッフルしてテーブルに置き、トランプには触らずにマークと数字を言い当てる
これは、あらかじめ覚えてもらうトランプのカードを用意しておき、相手の手を加えてもらうことによってランダムで選んだように思わせるトリックです。
自分で用意したカードなのですから、当てられるのは必然。
あとはいかに自然に演技できるかがポイントになります。
トリックのキーカードに注目してもらうために「よーく覚えてくださいね」「私が透視しやすいようにイメージしておいてください」などと言葉で相手の意識を逸らすのも、カードコントロールマジックのテクニックのひとつです。
必ず真ん中にくる!15枚マジック
15枚のトランプでできるマジックです。
常にトランプを箱ごと携帯するのは難しい場合もありますが、15枚程度なら名刺入れに入れることもできるので、ちょっとした余興にもピッタリのマジックです。
このマジックは相手との対話が鍵になります。
やり方解説
- 相手に1枚選んでもらい、カードをよく覚えてからこちらに見えないよう裏向きで一番上に戻してもらう
- 15枚のカードを1枚ずつ、3つの山に分けていく
- 3つに分けたカードをひと山ずつ相手に見せて、選んだカードがどこにあるか質問する
- 入っていると答えた山が真ん中になるようにして3つの山を束ねる
※【2】~【4】をあと2回繰り返す(合計3回) - 該当カードが15枚のぴったり真ん中にきている
これは順番を間違えなければ必ず成功するトリックです。
逆にいうと順番を間違えると失敗してしまうので、手順をよく覚えてください。
相手の目をじっと見つめてみたり、あくまで優しく「本当に?」と訊ねてみたりして、心理的な揺さぶりをかけることで相手に「嘘をついても見抜かれる」と思わせるのが手です。
「あなたが選んだカードを当てます」と言いながら真ん中のカードをピックアップしましょう。
鮮やかでインパクト大!4枚のエース
相手が選んだ数字の枚数だけトランプを使って、4枚のエースを見事引き当てるというマジックです。
相手がどんな数字を言っても、複数人を相手にしても、きちんとタネを仕込んでおけば対応できるマジックなので、大勢の人たちが集まる宴会芸にもおすすめです。
あらかじめ、4枚のエースを山札の一番上に置いておきます。
これで準備は完了です。
やり方
- 相手に好きな数字を言ってもらう(マンツーマンならいくつか挙げてもらうとよい)
- 言われた数字の数だけ山札から裏向きでカードを分ける(10枚以上出せるようにする)
- 残ったカードはわきに置いて、分けたカードを使ってマジックをすると宣言する
- カードを1枚ずつ4つの山に分けていく
- 4つの山の一番上のカードを1枚ずつ裏返すと、エースのカードが現れる
実にシンプルなトリックで、もともと一番上に仕込んでおいた4枚のエースが4つの山に分けるとき一番最後にくるので、必ずエースのカードが現れるというわけです。
カードゲームなどに親しんでいてカードさばきに自信がある人は、一番上の4枚を動かさないようにカードシャッフルしてみせると、よりタネの存在を見せなくしてインパクトを与えることができます。
日用品でできる手品
トランプを使ったマジックだけでなく、身近にある日用品を使ったマジック・手品にも初心者におすすめのものがあります。
基本的なパフォーマンスをいくつか紹介していくので、もし気になるマジックがあれば詳しく検索してみてください。
輪ゴムマジック
ご家庭にも会社にも大抵置いてある輪ゴムは、ちょっとした息抜きの場で肩の力を抜いて楽しんでもらえるマジックのアイテムになります。
切った輪ゴムを元通りにするといった1本の輪ゴムでできるものや、指から指へ瞬時に移動、2本の輪ゴムが交差したりすり抜けたりするマジックがあります。
どれも数秒で終わって、かつ面白い特技を持っていると見ている人に思わせるものばかりです。
持ち運びも負担にならないので、初対面の人を和ませたいときなどポケットからひょいと取り出して披露できると話のきっかけにもなることでしょう。
コインマジック
財布を覗けば数枚は見つかる硬貨も、マジックの小道具として活躍します。
見栄えがするのは金色に輝く500円玉ですが、扱いやすさなら10円玉もなかなかのものです。
コインの消失やテーブルや手をコインが貫通するマジックは、プロも掴みとして取り入れることの多い定番中の定番です。
本命のマジックを行う際の注意を逸らすためにも活躍するでしょう。
両手に持ったコインが片方の手に瞬間移動するマジックは、何通りかのパターンがあります。
いくつか覚えておくと、同じ人に披露するのでも違う驚きを提供できます。
お酒の席などグラスがある場では、左手に持っていたはずのコインが右手で掴んでいるグラスの中に落ちるというマジックがインパクト抜群です。
どれも特別な技術は必要なく、手先の器用な人ならすぐに習得できるトリックばかり。
時と場所を選ばないのに見ている人をあっと言わせるコインマジックは、プロも愛する小粋なテクニックです。
ティッシュマジック
身だしなみに気を使う人や、学生さんであればいつでもポケットにティッシュがあることでしょう。
街で配っているポケットティッシュも、飲食店によっては箱のティッシュもマジックのアイテムに早変わりです。
手の中に入れたティッシュが、切れ端をポケットに入れただけで忽然と消えうせてしまうステレオタイプのマジックや、右耳に入れて左耳から出すスタンダードなマジックまで多種多様です。
また、ティッシュを消すふりをしてターゲットの後ろに投げてしまうことで、マジックに集中している人だけでなく全体像を見ている人にも笑いを提供するマジックなど、ティッシュマジックにはどこかコミカルな驚きがあります。
すごい!と驚かせるのではなく、停滞した空気に笑いを取り入れたいときに披露したいマジックです。
簡単マジックに慣れたら難易度UP
今回の記事で紹介した簡単マジックをスムーズに披露できるようになったら、少し上のランクに挑戦してみたりとレパートリーを広げるのはどうでしょうか。
たとえば、コイン消失マジックと一口にいっても、上で紹介した簡単なトリック以外にも複雑な仕掛けや練習が必要なトリックなどさまざまなパターンがあります。
同じジャンルのマジックでも、やり方やタネを変えることで新しい驚きを見る人に提供することができるのです。
ワンランク上のマジックに挑戦したい、もっとたくさんの種類のマジックを覚えたいという人には、「Magic Movie Japan」というサイトがおすすめです。
MMJは、世界でも活躍するプロのマジシャンが披露するマジックを動画で紹介している情報サイトです。
トランプやコインなどのジャンル別、難易度別でわかりやすくカテゴリ分けされているので気になるマジックを探しやすくなっています。
マジックの種明かし動画も一緒に掲載されているので、タネはどうなっているのか、どう見せたら仕掛けがわからないようにできるか勉強もできます。
もちろん基礎から学ぶ際にも最適です。
ぜひレパートリーを増やして、周囲の人たちをびっくりさせましょう!
「すごい!」の驚きは自分自身の喜びにつながる
マジックの魅力は、見ている人へ驚きを提供するに留まりません。
相手が驚き、それが楽しさに変わるのを見ると、自分の中で相手を楽しませることができたという喜びが生まれます。
喜んでもらえて嬉しいと思う気持ちは、人を前向きな気持ちにさせてくれることでしょう。
マジックは、見ている人も自分自身も幸せにしてくれる不思議な魔法<Magic>なのです。
この記事のまとめ
- 子どもにもできる簡単なトリックも演出次第で華やかになる
- トランプを使ったマジックは初心者でもやりやすくておすすめ
- マジックは会話の盛り上げやコミュニケーションのきっかけにもなる
- 輪ゴム、コイン、ティッシュなど、身近にあるものでもマジックができる
- 簡単マジックに慣れたらワンランク上のマジックに挑戦してみよう!