まるで念動力が働いているかのごとく、ものを浮かせたり、自由自在に動かしたりするマジックを見たことはありませんか?
自由自在にものを操っている不思議な現象は、見ているだけで絶大なインパクトがありますよね。
実はこのようなマジックには、「見えない糸」が使われています。
この見えない糸「インビジブルスレッド」は、マジックショップなどで購入可能です。
誰もが超能力者のようなパフォーマンスを披露することができます。

目次
インビジブルスレッドとは?
インビジブルスレッドとは、空中浮遊(フローティング現象)のトリックに使用されるマジック用品のひとつで、いわゆる「見えない糸」のことです。
非常に細い化学繊維の糸でできており、日本では砂利糸、ジャリとも呼ばれています。
インビジブルスレッドの先端にワックスのような粘着するものを付け、直接動かしたいものに貼ることで浮かせたり自由自在に動かしたりと、超能力のような現象を演出することができるのです。
空中浮遊マジックができる
インビジブルスレッドがあれば、誰でも簡単にさまざまな空中浮遊マジックをすることができます。
目の前のものが空中に浮いてしまうという現象は、数あるマジックの中でもビジュアル的なインパクトは大。
上手く演じることができれば、多くの観客を驚かせることができるでしょう。
ここでは、代表的なインビジブルスレッドを使った空中浮遊マジックの方法を紹介していきます。
カードが空中浮遊
カードが空中浮遊するフローティングカードマジック。
右耳から左手の指の爪にワックスを付けてインビジブルスレッドを張っておきます。
カードにもインビジブルスレッドを貼り付けて、手のひらに配置。
そして左手を前方に動かすと糸が引っ張られ、カードが浮きます。
このとき右手をかざすと超能力で動かしているかのような演出ができます。
タバコが空中浮遊
タバコを浮遊させることもできます。
インビジブルスレッドを使えば、くわえたタバコが口から離れたり、上下左右に飛び回ったりするマジックが可能です。
これもカードの空中浮遊マジックと同様で、手を動かすことによってタバコが浮き上がる現象を演出します。
自然に動かすためには、ある程度練習が必要です。
カードマジックやタバコを使ったマジックの他にも、お札が浮かび上がるフローティングビル、コイン、ボール、指輪、ストローなどさまざまな道具を使用した浮揚マジックがあります。
インビジブルスレッドの使い方
インビジブルスレッドは基本的に、必要な長さに切って使用します。
扱いづらいので、絡まないように気を付けましょう。
自身の手や指、テーブル、壁、使用する道具などに貼り付けて操作します。
非常にシンプルな仕掛けですが、糸の存在が観客に見えないようにさまざまな工夫が必要です。
糸が見えにくいような環境を作りましょう。
ステージの照明が明るすぎると糸が反射して見えやすくなるので、できるだけ薄暗くして、照明の真下で演技することは避けましょう。
糸が反射しにくいよう黒っぽい服を着るとさらに見えにくくなります。
ただ物を浮かせるだけではなく、左右でも上下でも動きがあると、より効果的です。
そのためには、より自然にインビジブルスレッドを扱うテクニックが欠かせません。
練習を重ねて慣れることも大切です。
インビジブルスレッドの選び方
インビジブルスレッドにはいろいろなタイプがありますが、どれを選べばよいのでしょうか。
自分が行う演技の内容に合うものをケースバイケースで選ぶことが大切ですが、見えにくく細いものはその分強度が弱く切れやすいので注意が必要です。
だからといって、太いものだと見えやすいというデメリットもあります。
長さや太さなどのサイズによって、実演できる範囲も変わってくるのです。
ここでは、インビジブルスレッドの選び方をご紹介します。
種類
インビジブルスレッドにはいくつかの種類があります。
ここでは代表的なものを紹介します。
- インビジブルスレッド(オーソドックスタイプ)
一般的によく使われる、オーソドックスなナイロン製のタイプです。強度は高くありませんが、価格も安く気軽に手に入れることができるので、初心者におすすめです。 - ケブラースレッド
軽く強度がある繊維”ケブラー”でできたインビジブルスレッドです。オーソドックスなナイロン製と太さは同じ程度でありながら、倍以上の強度があり、蛍光灯の下でも反射しづらいのが特徴です。 - ベクトラライン
最強のインビジブルスレッドといわれ、ケブラースレッドの3倍の強度があります。ただ、伸縮性があまりない点と、反射しやすいのが難点です。 - エラスティックススレッド
最大5倍も伸びるゴムのようなインビジブルスレッド。伸縮性に優れているため、切れにくいのが特徴です。照明に反射しにくい「つや消し加工」が施されているので使い勝手が良いのですが、価格は他のインビジブルスレッドよりも高めです。 - IRT(インビジブルスレッドリール)
より簡単にインビジブルスレッドを扱えるよう開発されたのが、リールの機能のあるインビジブルスレッド、IRT(インビジブルスレッドリール)です。リール機能によって、糸を引き出したり、張ったり、長さを調整したり、巻き取って回収したり、非常に簡単に行うことができます。面倒な準備が不要で、すぐにマジックに取り掛かれるだけでなく、演技の幅もぐんと広がるでしょう。
ポイント
インビジブルスレッドを選ぶ際、おさえておきたい主なポイントは次の4点です。
- 強度
演技中に誤って切れてしまっては、せっかくのマジックが台無しになってしまいますので、やはり切れにくい強度のあるものを使用したいところです。伸縮性があるものは切れにくいため、ある程度伸縮性のあるものが扱いやすいでしょう。 - サイズ
細ければ細いほど見えにくく、長ければ長いほど演技の範囲が広がります。しかし、その分切れやすかったり、扱いが難しくなってしまうのです。自分の演技の内容に合い、一番使いやすいサイズのものを選びましょう。 - 反射しない
照明などによる反射が少ないタイプが望ましいです。つや消し加工が施されているものや、色は黒や肌色を使うのがいいでしょう。 - リールの有無
リール機能があるものは、細かい準備をしなくても、すぐにマジックに取り掛かることができます。糸を張ったり巻き取ったりといった面倒な作業をリールで調整しながら行えるため、使い勝手が良いでしょう。デメリットとしては、価格が高めなことと、モーター音がしますので、近距離で行うマジックには向かない場合もあります。
自作するよりも購入するべき
インビジブルスレッドが商品としてマジックショップなどで発売される以前は、女性用のストッキングをほどいて自作していたマジシャンもいたとか。
しかし、これはかなり手間がかかる作業で、材料を購入する費用も必要となります。
手間と費用を考えると、市販されているものを購入した方が安く済み、品質の面でも安心です。
取り扱い説明書付きのものや、実演DVDが付属しているものも販売されています。
インビジブルスレッドを使ったマジックに挑戦してみたいという人は、Amazonやマジックショップでの購入をおすすめします。
空中浮遊はマジックのひとつにすぎない
現実ではありえない空中浮遊という現象は、実は見えない糸であるインビジブルスレッドを使ったマジックのひとつです。
インビジブルスレッドを上手く扱えば、誰でも簡単に空中浮遊マジックができるようになります。
インビジブルスレッドの使い方はそれほど難しくはありませんが、より自然に見せるためには、マジックのテクニックをマスターする必要があるでしょう。
プロのマジシャンがテクニックを惜しみなく披露してくれるマジック関連動画サイト「マジックムービージャパン」で、マジックの基本を学んでみませんか?
コインマジックやカードマジックなど、初心者でもすぐに実践できるようなマジックの動画が多数配信されています。
今すぐマジックを覚えたいという人は、ぜひ利用してみてはいかかでしょうか。
インビジブルスレッドでみんなをビックリさせよう!
ものを浮かせたり、自由自在に動かしたり、まるで超能力のような不思議なマジックは、実は見えない糸を巧みに操っていたというトリックがあったとは驚きですね。
つまり、インビジブルスレッドの使い方をマスターさえすれば、誰でも超能力者のようなマジックを披露することができるということです。
インビジブルスレッドは、マジックショップなどで手軽に購入することができるので、インパクトのあるマジックで楽しませたいという人はぜひ挑戦してみてください。
この記事のまとめ
- 空中浮遊マジックには見えない糸「インビジブルスレッド」が使われている
- インビジブルスレッドはいろいろな種類がある
- 細い糸だと見えづらいが切れやすい
- インビジブルスレッドは自作ではなく市販品の購入がおすすめ
- インパクトのあるマジックを見せたいならインビジブルスレッドを使おう