荒木一郎さんはベストヒットを多くj生み出したシンガーソングライターであり、迫力ある演技で視聴者を魅了する俳優でもあります。
しかし、実は荒木一郎さんはマジック業界にも密接なかかわりを持っており、マジック評論家としてマジックのボランティア団体を設立しているのです。
目次
荒木一郎のプロフィール
名前 | 荒木一郎(あらき いちろう) |
生年月日 | 1944年1月8日 |
出身地 | 東京都 |
血液型 | AB型 |
荒木一郎さんは1944年生まれの俳優で、父親の文芸評論家の菊池章一さんと母親の女優である荒木道子さんの血を引いています。
とても多才で、俳優以外にも歌手や小説家、マジック評論家として活躍しています。
荒木一郎さんの初舞台は文学座アトリエ公演で、9歳の頃でした。
その後、高校時代にモダンジャズに出会い作詞作曲を始めます。
そんな荒木一郎さんが俳優業を本格的に開始したのは、1963年に青山学院高等部を卒業してからです。
文学座に在籍し「バス通り裏」という舞台でデビューを果たしました。
同時に、東海ラジオの「星に唄おう」という番組でDJを務めています。
この番組のテーマ曲「空に星があるように」は荒木一郎さんの作品で、1966年に第8回日本レコード大賞新人賞を受賞しました。
その後もファーストアルバム「ある若者の歌」で芸術祭文部大臣奨励賞を受賞したり、出演した映画「893愚連隊」で新人男優賞を受賞したりと幅広い分野で活躍しています。
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元妻・榊ひろみ
荒木一郎さんはこれまでに1度結婚を経験してします。
元妻は映画「見上げてごらん夜の星を」に出演し、女優として活躍していた榊ひろみさんです。
榊ひろみさんは荒木一郎さんと結婚した後一度芸能界を引退していますが、離婚をきっかけに芸能界に戻り、女優として活躍しています。
荒木一郎さんと榊ひろみさんの間には1人息子がいますが、芸能界には進まず一般の企業で働いています。
元祖シンガーソングライター
荒木一郎さんは「空に星があるように」で歌手デビューしてから、多くのミリオンセラーやヒット曲を生み出し続けました。
その卓越した作詞力と独特な曲調は、その後誕生した多くのシンガーソングライターに影響を与えています。
荒木一郎さんが活躍していた時代の音楽業界は、職業作家が楽曲を作り歌手がそれを歌うという分業スタイルが多かったのです。
しかし、荒木一郎さんは自分で作詞作曲をし、歌も自身で歌うスタイルでヒット歌手となりました。
まさに日本の元祖シンガーソングライターなのです。
デビュー50周年
荒木一郎さんの歌手歴は2016年で50周年を迎えました。
この時、渋谷Bunkamuraオーチャードホールでデビュー50周年記念プレミアムコンサート「荒木一郎 空に星があるように」が開催されています。
開催されたのは2016年10月3日、約14年ぶりのホールコンサートです。
ゲストには宇崎竜童さんや中村雅俊さんといった実力派の歌手が登場し、荒木一郎さんと一緒に会場を大いに盛り上げていました。
マジック評論家
荒木一郎さんはマジック評論家として活動しながら、「プリンあらモードMagicエンターテイメントクラブ」というボランティア団体の会長も務めています。
この団体はアマチュアマジシャン、プロマジシャンが月に2回集い、マジックショーやマジックレクチャーを行う非営利団体です。
レクチャーの場では、荒木一郎さんが直接マジックを教えることもあります。
荒木一郎さんは、首にかけたロープを抜けるロープ抜けやトランプを使ったカードマジックなど、丁寧に教わると簡単に実践できる初心者向けのマジックをレクチャーしてマジックの楽しさを多くの人々に伝えているのです。
荒木一郎の有名曲
荒木一郎さんは俳優やマジシャンという顔以外にも、シンガーソングライターとしても活躍しています。
世代が違う人でも一度は耳にしたことがあるであろう名曲を、数多く生み出してきました。
ここではそんな荒木一郎さんの人気曲の中から、特に話題を集めヒットした楽曲を4つ紹介します。
空に星があるように
「空に星があるように」は荒木一郎さんが自身がパーソナリティを務める、東海ラジオ「星に唄おう」の主題歌として作詞作曲した大ヒット曲です。
A面に「空に星があるように」B面に「夕焼けの丘」が収録されたデビューシングルは、60万枚を売り上げるベストヒットとなりました。
第8回日本レコード大賞新人賞を受賞したこの曲は、その後もCMソングやNHK連続テレビ小説などに起用され、長い間愛され続けています。
いとしのマックス
「いとしのマックス」は荒木一郎さんが芸歴2年目の頃、一緒に活動していた若手歌手のために作った曲です。
しかし、当時のディレクターがこの曲を聴いて「荒木さんに歌ってほしい」と土下座して頼んだことで、荒木一郎さんが歌うことになりました。
この曲は当時の編曲担当者がタンゴアレンジにしたのですが、荒木一郎さんはそれに納得できませんでした。
そのため、一度レコーディングしたもののバンドだけを残して、自ら再アレンジし録音したという逸話もあります。
ちなみに、タイトルのマックスはその当時飼っていた愛犬の名前から取ったんだとか。
そんな「いとしのマックス」は第18回NHK紅白歌合戦にも出場し、その年を代表する一曲となりました。
君に捧げるほろ苦いブルース
「君に捧げるほろ苦いブルース」は1974年に作られた作品です。
しっとりとしたメロディにのせて男性の切ない思いを歌ったブルースで、カップリング曲の「ジャニスを聞きながら」と共に大ヒットしました。
「君に捧げるほろ苦いブルース」は、アリスの楽曲「帰らざる日々」を作曲した谷村新司さんも影響を受けてしまったと語るほど、多くの歌手に影響を与えた歴史的一曲です。
今夜は踊ろう
「今夜は踊ろう」は荒木一郎さんがパーソナリティをしていた、ラジオ番組「星に唄おう」の中で流すためだけに作られた楽曲です。
しかし、当時のディレクターがこの曲をとても気に入り、「レコード化したい」と会社に持ちかけました。
会社はレコート化するにあたって夏の歌である「今夜は踊ろう」を、発売に合わせて冬の歌にしてほしいと荒木一郎さんに持ちかけました。
しかし、荒木一郎さんは真っ向から対抗し、決して折れずに夏の歌のまま発売したのです。
彼の歌手としてのプライドや歌への情熱があったからこそ、「今夜は踊ろう」の美しい歌詞が守られたのでしょうね。
果てしなき闇の彼方に
「果てしなき闇の彼方に」は、アニメ「明日のジョー2」のエンディング曲に起用された楽曲です。
「今のお前に出来ることは歩き続けることだけさ」というジョーへ、そして歌を聴いている人へ向けた励ましの歌詞に元気をもらえるでしょう。
この楽曲は歌手おぼたけしさんに提供しましたが、その後荒木一郎さん自身も歌っています。
荒木一郎の出演映画
荒木一郎さんは俳優として多くの作品に出演していますが、その中でも印象深いのは男優賞を受賞した「893愚連隊」でしょう。
時代を感じるチンピラ風のキャラクターを迫力満点に演じています。
他にも荒木一郎さんは様々な役を演じているので、出演映画を見てみたいという人のために、おすすめの2作品についてあらすじやエピソードを紹介します。
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893愚連隊
「893愚連隊」は京都を拠点とし、盗みや白タクなどで生計を立てる愚連隊の3人組がヤクザと張り合いながら奮闘する物語を描いた作品です。
この作品の撮影は京都の町中で行われ、全編無許可のゲリラ撮影というエキセントリックな手法でした。
ゲリラ撮影ならではのリアルな空気感の中で、荒木一郎さんはチンピラ役を熱演し、「映画批評」初の新人男優賞を受賞しています。
日本春歌考
「日本春歌考」は大島渚監督が手掛けた風俗ドラマです。
タイトルは添田知道さんの性の俗歌を収集した同タイトルの著書から取られ、脚本は複数人の脚本家が共同で作ったと言います。
大学受験のために上京した4人の若者が、ガス中毒によってさまざまな人間関係に巻き込まれていくストーリーは最後まで目が離せません。
アダルトな内容ですが構成もしっかりしているので、物語として楽しめるでしょう。
荒木一郎が書いた小説・エッセイ
荒木一郎さんは小説家としても、その才能を発揮しています。
著書は数多くありますが、おすすめは荒木一郎さんが過ごした60年代、70年代の雰囲気を感じられる青春小説です。
高度成長期後半の日本で暮らす若者たちは、海外から流れ込んでくる新しいアートカルチャーに大きな影響を受けたと言います。
荒木一郎さんの小説は変動の時代だからこそ生まれた、独特な空気感をリアルに体験できるのです。
そんな荒木一郎さんの持つ世界観を、たっぷり味わえる2冊の著書を紹介します。
まわり舞台の上で 荒木一郎
「まわり部隊の上で」は多才な経歴を持つ荒木一郎さんの、アーティストとしての活動を掘り下げたインタビュー集です。
生意気、喧嘩っ早いなど、若いころの優しそうな見た目からは想像もつかない勝気な性格が存分に披露されています。
出演した舞台の台本がつまらなくて「やってる俺達がつまらなく見えちゃうから」と書き直してしまったという、意志の強さや役者という仕事へのこだわりを感じるエピソードも収録されています。
荒木一郎さんの半生で巻き起こるさまざまな仰天エピソードが堪能できる一冊です。
ありんこアフター・ダーク
「ありんこアフター・ダーク」は荒木一郎さんが自身の経験を元に執筆した、半自伝的青春小説です。
ダンモ喫茶でドラムを叩いていたという経験から、モダンジャズに魅入られた若者たちの繊細な思春期を描いています。
ジャズの名曲と共に時代の色と、その時代の若者たちの葛藤や残酷性を感じられる傑作です。
巻末には荒木一郎さんの描き下ろしエッセイも収録されているので、彼の魅力がたっぷり味わえるでしょう。
荒木一郎のマジック本
マジック評論家、カードマジック研究家としてマジックに携わっている荒木一郎さんはマジックを解説した本も出版しています。
研究家というだけあってどのマジックも荒木一郎さんのアレンジが施されているので、知っているトリックでも新鮮な気持ちで見れるでしょう。
誰でもチャレンジできる比較的簡単なマジックについて解説された本が多いので、マジック初心者の人もぜひ読んでみてください。
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舶来 カード奇術 あ・ら・カルト
「舶来 カード奇術 あ・ら・カルト」は、2001年に出版された荒木一郎さんのカードマジック作品集です。
1970年以降に生まれた世界中の名作マジックの中から、まだ日本で紹介されていないものが集められ、211ページにわたって丁寧なテクニック解説が掲載されています。
原案をそのまま載せているわけではなく、荒木一郎さんの演出ややりやすい方法に改変されているので、マジックを始めたばかりの人でもわかりやすいでしょう。
あなたにもできるカードマジック19の秘宝
「あなたにもできるカードマジック19の秘宝」は、「今日練習して明日できる」がテーマの簡単なマジックが掲載された荒木一郎さんのマジック解説本です。
荒木一郎さん独自のアイディアも盛り込まれているので、初心者はもちろんベテランでも新鮮な気持ちで読めるでしょう。
また、全てのマジックで原案が紹介されているので、マジックの研究目的にもおすすめです。
巻末には基本的なマジック用語の解説や、マジック団体「プリンあらモード会」の紹介も掲載されています。
荒木一郎は歌もマジックもこなす才能マン!わかりやすいと評判のマジック本は必見
荒木一郎さんは俳優やシンガーソングライターとして第一線で活躍し続けた、才能溢れるアーティストです。
表舞台から退いた後も定期的に周年ライブを開催したり、周年記念盤のCDや配信限定アルバムなどを発売したりと精力的な活動を続けています。
また、その一方で自身が愛するマジックに携わり、多くの人にマジックの魅力を伝える「プリン・あらモードMagicエンターテイメントクラブ」の会長を務め、自身もマジック披露やレクチャーを行っているのです。
70歳を超えても未だ現役でアートの世界に身を置く荒木一郎さんだからこそ、今後もマジックの楽しさを伝え続けてくれるでしょう。
この記事のまとめ
- 荒木一郎さんは日本の元祖シンガーソングライターとしてヒット曲を多数生み出している
- 荒木一郎さんは俳優業でも映画批評新人男優賞を受賞するなどの実力を持っている
- 荒木一郎さんマジックボランティア団体「プリンあらモードMagicエンターテイメントクラブ」の会長を務めている
- 荒木一郎さんは小説家として、多数の著書があるだけではなくマジックの解説本も出版している