マギー司郎さんは、のんびりとした口調が特徴の茨城弁で観客とコミュニケーションを取りながらマジックを行う、ベテランのプロマジシャンです。
タネ明かしを先にしたり、マジックをすると見せかけて世間話をしたりと観客をショーに巻き込むスタイルは、個性的で一時期はお笑い番組にひっぱりだこになるほど人気がありました。
そんなマギー司郎さんの芸風は、弟子達にも多く継承されています。
この記事では、マギー司郎さんの経歴や芸風とその人柄、そしてマギー一門の弟子について解説します。
目次
マギー司郎のプロフィール
本名 | 野澤 司郎(のざわ しろう) |
出身地 | 茨城県真壁郡下館町(現・筑西市) |
生年月日 | 1946年3月17日 |
血液型 | AB型 |
身長 | 170cm |
体重 | 78kg |
座右の銘 | やさしく生きる |
マギー司郎さんはマギー一門に所属するプロマジシャンで、20歳の頃に舞台デビューを果たしました。
そんなマギー司郎さんがお笑い系マジシャンとして人気を集めるようになったのは、テレビ番組への出演がきっかけです。
1980年にお笑いオーディション番組「お笑いスター誕生」に出演したマギー司郎さんは、なんと初出演の放送から7週連続勝ち抜き、全国にその名前を知らしめました。
その後、「お笑い演芸館」や「笑点」などのお笑い番組にも多数出演しています。
また、マギー司郎さんは「放送演芸大賞ホープ賞連続」や「奇術協会天洋賞」を受賞しマジシャンとして高い評価を得ています。
平成16年に出演した「課外授業へようこそ先輩」は第31回日本賞教育番組国際コンクールで最優秀番組東京都知事賞を受賞し、講評では「出演者の人生観が変わる瞬間を捉え、感動的な番組である」と評価されています。
この番組は「アメリカ国際フィルム・ビデオ賞」でもシルバースクリーン賞を獲得し、世界でも注目を集めました。
芸のスタイル
ひょうひょうとした茨城弁で客いじりをしながらマジックを披露する芸風が、マギー司郎さんの特徴です。
「縦縞のハンカチを横縞にする」「ササニシキをこしひかりにする」などのインチキ手品を、先に説明してから披露する芸風が多くなっています。
「ハンカチが繋がるまで2日かかるから、今日は特別に2日前にやったものをお見せする」「この道具はデパートに行けば売ってます」といった小ネタを挟んだお笑いマジックが得意ですが、ここぞと言う時には本格的な正統派マジックを披露することもあります。
Mr.マリックと仲良し
マギー司郎さんはMr.マリックさんと仲が良いことでも知られています。
二人の出会いはマジックショーの営業先、ホテルの部屋が隣同士になったことがきっかけなのだそうです。
マギー司郎さんが「一緒に写真を撮って欲しい」とMr.マリックさんの部屋を訪ねたことをきっかけに親しくなり、今ではお互いのマジックショーに出演したり自宅へ遊びに行くほどの中になりました。
Mr.マリックさんの控え室に入れるのは娘さんとマギー司郎さんだけという話もあり、深い信頼関係が伺えますね。
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お嫁さんと子ども
マギー司郎さんは24歳の時と28歳の時に2度結婚されています。
奥様はどちらもストリップ劇場でダンサーをしていた女性です。
1度目の結婚は3年、2度目の結婚は6年で離婚され今は独身となっています。
また、息子1人と娘2人の子供がいて、息子はフランス人のダンサーさんとの間に授かったと言います。
こちらの方とは籍は入れておらず、その他にも結婚生活中の好きな人ができて奥さんと3人で話し合ったら女性同士が仲良くなってしまったなど、かなりフリーダムな恋愛逸話が多数存在します。
マギー一門とは
「マギー一門」とはマギー信沢さんというマジシャンを始祖とする、マジシャン集団です。
最も人数が多かった時は、マギー司郎さんを含めて15名でした。
お笑い系マジックを得意とするマジシャンが多いことと、平成生まれから昭和前半生まれまで幅広い年齢層の弟子が集まっていることがマギー一門の特徴です。
また、マギー一門のマジシャンは全員「マギー○○」という芸名で活動しています。
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始祖はマギー司郎の師匠
マギー一門の始祖はマギー司郎さんだと思っている人も多いと思いますが、実はマギー一門を作ったのはマギー司郎さんの師匠であるプロマジシャン「マギー信沢」さんという人です。
マギー司郎さんは20歳からマジシャン活動を行っていましたが、師匠となるマギー信沢さんに知り合ったのは1968年、マギー司郎さんが22歳の頃でした。
その頃、マギー司郎さんは浅草の新世界ビルにある、マジックグッズ販売店によく訪れていたそうです。
そして、マギー信沢さんがその店のディーラーであることを知ったマギー司郎さんは、「鞄持ちにしてください」とお願いして弟子入りを果たしました。
たくさんの弟子
マギー一門では、現在までに13人の弟子を迎え入れています。
そのうち4人は既に一門を卒業し、1人は俳優として活動しているので、現在のマギー一門でマジシャンとして活動している人数は、マギー司郎さんを含めて総勢9名となります。
中にはすでに本業で生計を立てている人も何人かいますが、その中でもいまだにメディアで活躍している3人の弟子を紹介します。
マギー審司
本番始まりました(^^)
準備🆗
間も無く出番! pic.twitter.com/nBqq99ya9g— マギー審司 (@maggyshinji) June 30, 2018
マギー審司さんはマギー一門の三番弟子で、マセキ芸能社に所属しお笑い系マジシャンタレントとして活躍しています。
本人はマジシャンではなく手品師であることにこだわっていて、師匠のマギー司郎の芸風に似た観客を煙に巻くようなひょうひょうとしたマジックが得意です。
マギー隆司
マギー隆司さんはマギー一門の一番弟子です。
1983年にマギー司郎の芸風に憧れ、自主的に入門したことでマギー一門の弟子となりました。
弟子入り後は3年間マギー司郎さんの後見人を務め、その後独り立ちを果たしています。
青木和彦
青木和彦さんは1987年人にマギー司郎さんに弟子入りした、マギー一門の二番弟子です。
その後、マジシャンとしての活動から舞台役者へ転身し舞台や映画、テレビ番組などで活躍しています。
弟子を持つ覚悟
マギー司郎さんは、弟子を取ることに強い覚悟を持っています。
それは、弟子入りを許した瞬間にその人の人生を左右する可能性があるからです。
そのため、マギー司郎さんはどんなタイプの人が弟子入りをしても破門することはなく、例えその人がマイナスな行動を取っても否定せず伸ばすという気持ちを大切にしています。
弟子の指導方針
マギー司郎さんは、個性的な弟子への指導方針をいくつか持っています。
その中の一つが「女性経験が無い人は舞台に立たせない」というもの。
マギー司郎さんは弟子入りの志願にきた若者に女性経験があるかを尋ね、無い場合はお金を渡して風俗デビューさせるというのです。
そして、その話を聞くことで芸の肥やしにしていると語っています。
もちろん、この指導方法が全てというわけではなく、もっと真面目な指導方針もあります。
マギー司郎さんは自分自身でトイレの掃除を行い、その姿を見た弟子たちが「何をするべきなのか」を自分で考える環境を作るそうです。
そして、その意思を尊重し育成するというのが、マギー司郎さんの弟子の育て方なのでしょう。
マギー司郎の優しい人柄と名言
のんびりとして癒される話口調とおとぼけキャラが売りのマギー司郎さんですが、マジックショーの中だけでなく、私生活でも聞くとほっこりするようなエピソードが多く存在します。
マギー司郎さんの優しい人柄が垣間見えるエピソードや名言を知れば、マギー司郎さんがの魅力がより感じられるでしょう。
ここでは弟子とのエピソードや、マギー司郎さんの名言を紹介します。
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弟子とのエピソード
マギー司郎さんは弟子に対しても、常に大きな心で接しています。
例えば、マギー審司さんが弟子入りのために上京してきた時、部屋に布団を入れる彼を手伝って下から押してくれたと言います。
弟子一人のために引っ越しを手伝えるのは、弟子の上京やこれからの生活に対する不安を感じてフォローできる、優しい性格だからこそでしょう。
また、テレビでもマギー司郎さんの優しさが見られるシーンがあります。
マギー一門に所属していた弟子の中で一人、突然失踪してしまった人がいるのですが、マギー司郎さんはテレビ出演の際にその人に対し「誰も怒っていないよ」と呼びかけたのです。
それにより、失踪した弟子は再びマギー司郎さんと連絡が取れるようになりました。
「誰もダメになろうとしていないんだから。」
この名言は、WEBマガジン「不登校新聞」に掲載されたマギー司郎さんのインタビューでの一言です。
本当に正しいことは誰にもわからないから嫌なことは頑張らなくて良い、と語るマギー司郎さんは「誰しもがダメになろうとしているわけではない」と大らかな視点で人の成長を見守っています。
弟子にもマジックを教え込むのではなく、好きなことをして個性を伸ばしてほしいという考えを持っているそうです。
「なんでもできる人には、できない人の苦労がわからない。」
マギー司郎さんは戦後間もない生まれで実家も貧しかったため、栄養不足による片目の失明という障害を患っています。
視力検査が行われなかった時代、眼鏡をかける前は目が見えないことが原因で勉強も運動も上手くできなかったそうです。
この名言は、そんなマギー司郎さんが味わった苦労から生まれたもので、「できない人」に寄り添った優しい思いやりの心で満ちています。
「弱点は武器になる。弱点をさらけ出せば人は強くなれる。」
マギー司郎さんは20歳で舞台デビュー果たしますが、元々手先が不器用だったためマジック道具が上手く使えず、観客を沸かせることができませんでした。
そんな時、ついぽろっと「僕マジックが下手なんです」とこぼしたところ、それが観客に大うけ。
そこからマギー司郎さんは、おしゃべりしながら自分の弱みを見せて共感を得るスタイルを確立していきました。
例え弱点であっても、さらけ出せば武器になるというこの名言は、マギー司郎さんの実体験から生まれたものなのです。
「カタツムリのようにゆっくり前を向いて歩きつづける。」
マギー司郎さんがおしゃべりしながらマジックを行うスタイルを始めた頃、まだそういった形式は認められず先輩マジシャンから多くのバッシングを受けました。
しかし、マジックが上手くない自分が生き残るにはこれしかないと考えていたマギー司郎さんは、信念を曲げずにおしゃべりマジックを続けます。
カタツムリのようにゆっくりでも、前を向いて進み続ければいつか必ず認めてもらえると信じていたのです。
そのあかげで、長く続けているうちに他のマジシャンもマギー司郎さんの芸風を認めリスペクトしてくれるようになりました。
名言が詰まった本
マギー司郎さんは「生きてるだけでだいたいOK」という本を執筆しています。
この本では目が不自由で劣等生だったマギー司郎さんが、家出して出てきた東京でマジックを学び、コンプレックスを乗り越えて自分の居場所を見つけるまでのストーリーが描かれています。
「すぐに幸せになれなくても、ゆっくり幸せになれば良い」というメッセージを初め、気持ちが楽になる多くの名言が収録されているので、コンプレックスや不安に押し潰されそうな時に読んでみると良いでしょう。
マギー司郎のおもしろマジック
マギー司郎さんは多くのおもしろマジックや、インチキ手品と呼ばれるマジック技を持っています。
その中でも、マギー司郎さんがよくショーで披露するマジックが「縞模様のハンカチ」と「1000円を2000円に変える」マジックです。
それぞれがどんなマジックなのか、タネがどうなっているのかをチェックしてみましょう。
縞模様のハンカチ
縞模様のハンカチを使ったこのマジックは、マギー司郎さんの定番とも言えるインチキ手品ネタの一つです。
赤と白の縦縞のハンカチを手の中にくしゃくしゃと丸め込み、ぱっと広げると縦縞が横縞になっているという内容。
マギー司郎さんは、よくショーの掴みにこのマジックで笑いを取っています。
1000円を2000円に変える
1000円を2000円に変えるマジックも、マギー司郎さんの定番マジックです。
まず、取り出すのは1枚の千円札。
それを折りたたんで左右のひじに何度か撫でつけます。
そして最後に畳んだ千円札を広げるとなんと2枚に分裂しているのです。
マギー司郎さんはこのネタも種明かしをしていますが、仕組みは簡単です。
まず、事前に同じサイズに畳んだ千円札を1枚、首の後ろの襟に挟んでおくだけ。
あとはひじに擦り付ける時にこっそり手の中に襟の千円札を移動させ、分裂したかのように取り出すだけです。
マギー司郎さんはこの流れをしゃべりながらスムーズに行うので、まるで本当に千円が2枚に増えているかのように見えてしまいます。
他のプロマジシャンのマジック
マギー司郎さんはトークとギャグで会場を盛り上げながら、簡単なギャグマジックから正統派マジックまで幅広く披露するショー向けのマジシャンです。
会場を沸かせてくれるプロマジシャンは、イベントや催し物の成功に大きな力を添えてくれるでしょう。
MAGICDOORでは、イベントや催し物の種類に合った幅広いジャンルのプロマジシャンを派遣するサービスを提供しています。
「会場を笑わせながら面白いマジックを披露してほしい」といった希望を伝えれば、予算やスケジュールに会った人を派遣してもらえるので、一度相談してみましょう。
マギー司郎は不器用マジックの愛されマジシャン!あなたも簡単マジックを真似してみよう
マギー司郎さんは不遇の幼少期を乗り越え、マジックによって自分の生きる場所を手に入れたプロマジシャンです。
その裏には、おとぼけ感が強い芸風からは想像のつかないさまざまな努力があったのでしょう。
自分の弱みをさらけ出すことで手に入れた不器用マジックは、人々を温かい気持ちにさせてくれます。
そんな愛され系マジシャンの手品は簡単なものも多く、手品をしたことが無いという人でもチャレンジしやすいので、マギー司郎さんのマジックを参考に挑戦してみましょう。
この記事のまとめ
- マギー司郎さんはひょうひょうとした語り口調でお笑い系マジックを披露する芸風のプロマジシャン
- マギー司郎さんが所属している「マギー一門」は師匠のマギー信沢さんが始祖
- マギー一門には多くの弟子が所属していてマギー司郎さんが指導に当たっている
- マギー司郎さんは幼少期の経験から弱い人や失敗に優しく大きな器で受け止める人柄が魅力
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