マジシャンがまるで曲芸のようにトランプを操っているのを見たことがありますか?
これは「カーディストリー」といわれる技で、最近はマジックの演出としてだけでなく、ひとつのパフォーマンスやエンターテイメントとして扱われているほど人気が高まっています。
この記事ではカーディストリーについて、詳しいやり方や練習方法などを徹底解説していきます。
目次
カーディストリーは曲芸
カーディストリーとは、トランプを使った曲芸のような技で、マジックをより華やかに演出するために使われる演出です。
簡単な技から大技まで、その種類はさまざま。
「カード」と「アーティスリー(芸術)」を組み合わせた言葉で、「カードフラリッシュ」と呼ぶこともあります。
マジックで使われる場合はカードフラリッシュ、ひとつのパフォーマンスとして扱う場合はカーディストリーと名前を呼び分ける場合もあります。
カーディストリーは、数年前からアメリカや東南アジア、特にシンガポールで人気に火がつきはじめ、現在は世界中でカーディストリーを行う人「カーディスト」が急増しています。
超絶技法!世界中で話題
カーディストリーの超絶技は、今や世界中で若者を中心に話題沸騰中です。
なかでも特に有名なアメリカのカーディスト「ザック・ミューラー」さんを紹介しましょう。
第一人者のザック・ミューラーさん
カーディストリーの第一人者と呼ばれるザック・ミューラーさんは、10年以上前からYouTubeにカード関連の動画を投稿しはじめ、世界中で広く知られるようになりました。
日本では2016年に、JALカード特設サイト及びYouTubeチャンネルで公開されたWEB限定動画が話題になったことも記憶に新しいです。
その動画の題名は「新しすぎるクレジットカードの使い方」。
ホテルやレストラン、タクシーなど、さまざまなシーンでJALカードを自由自在に操りながら、スマートに支払いを済ましていくという驚きの内容でした。
今は公開されていませんが、この動画でザック・ミューラーさんは、片手高速旋回や空中浮遊などの鮮やかな技を惜しみなく披露。
その後、メイキングやキャンペーン情報、カーディストリーを解説したスペシャル動画も続々公開され、動画再生回数は100万回を超えたものもありました。
インスタグラムの動画タグ付け急増中!
現在はYouTubeだけでなく、インスタグラムでもカーディストリーに関する動画が多数投稿されています。
ザック・ミューラーさんも、YouTubeほどではありませんが、インスタグラムにカーディストリーの動画をいくつか投稿しており、フォロワーが3万人は超え。
ほかにも一般の人たちが華麗で鮮やかな技を披露しており、人それぞれ個性あふれるトランプのデザインにも注目です。
興味がある人はぜひ「#cardistry」で検索してみてください。
カーディストリーのやり方&練習法
ここでは5種類のカーディストリーを紹介し、やり方や練習方法について解説していきます。
さっそくカーディストリーに挑戦してみましょう。
ピルエット
1枚のトランプを指先でくるくると回転させる技です。
やり方
- 中指と親指をトランプの中心に当て、人差し指を中指の横に添えます。
- 親指と人差し指でトランプを時計回りに勢いをつけて回します。
- 同時に親指はトランプから離しましょう。
- 最初はゆっくり行い、慣れてきたらスピードを上げていきます。
ドリブル
1枚ずつ高速で、流れるようにトランプを落としていく技です。
やり方
- 右手でデックをぐっと握る感じで内側に湾曲させ、そのままパラパラと落としていき、左手で受け止めます。
- まずは、右手と左手を近づけて練習し、慣れてきたら徐々に距離を離していきましょう。
早くしたり、遅くしたり、スピードをうまく調整できるようになったら、シャッフルするときなどマジックのアクセントとして取り入れてみてください。
スケーターカット
やり方
- 両手の指先を使って、トランプを回転させたり、パケット(束)を分割したり、入れ替えたり、トランプが自由自在に動き回っているように魅せる技です。
- 見た目は難しそうですが、手順を覚えればすぐにできるようになります。
- まずはひとつひとつの動作をゆっくり丁寧に行い、慣れてきたらスピードを上げていきましょう。
誰でもできる手法ではありませんが、すごいと思わせる代表的なカーディストリーなので、これができると一目置かれること間違いなしです。
シビルカット
カードフラリッシュをはじめるにあたってまずは覚えるべき王道の技といわれています。
やり方
- 両手の指を使って流れるようにトランプを4分割していきます。
- 複雑な動きに見えますが、実は動いているのはひとつのパケットだけですので、それほど難易度は高くありません。
- 注意点は、指からトランプが落ちないようにしっかり保持することです。
シビルをマスターすると、ほかのカーディストリーにも応用することができます。
フォールスカット
混ぜているように見えて、実は混ぜていないというカットです。
やり方
- フォースルカットは何種類かありますが、シビルを応用したものは、4つに分けたパケットが回転したり入れ替わったりするため、まるで本当に混ざっているかのように見えます。
- しかし実際はひとつのパケットが移動しているだけですので、手順の最後には最初と同じ並びに戻り、全く混ざっていない状態なのです。
最初は難しいかもしれませんが、練習を重ねれば自然な動きでできるようになります。
カーディストリーおすすめデック
カーディストリーを行ううえで、どのようなトランプを使用するのかはとても重要です。
おすすめのデックを紹介します。
技を華麗に魅せたい場合
カーディストリーの技をより華麗に美しく魅せたい場合は、トランプ裏側のデザインに着目してみましょう。
現在はカーディストリー用のデックも販売されており、カードさばきが映えるような鮮やかな色を使ったものや、幾何学模様などの凝ったデザイン、シンプルだけどおしゃれなデザインのものなど、幅広いラインナップとなっています。
ザック・ミューラーさんがプロデュースしたオリジナルカードも、シンプルでおしゃれなデザインなので、とても見映えしそうです。
ぜひお好みのものを見つけてみてくださいね。
使いやすさで選びたい場合
デザインよりもまずは使いやすいかどうかで選びたいという人は、紙質にこだわりましょう。
大きさ、厚み、重さ、滑りのよさなどがポイントになります。
そこでおすすめなのが、世界中のマジシャンが愛用し、世界で最も売れているトランプとして知られている「バイスクル」。
アメリカのカードメーカーU.S.プレイングカード社が製造しています。
このトランプは上質な紙製で、適度な厚みと重さ、そして滑りが非常によく、扱いやすいのが特徴です。
カーディストリーを行う際にも、バイスクルが一番適しているのではないでしょうか。
カードのサイズは、大きめのポーカーサイズと、小さめのブリッジサイズがありますが、一般的にはポーカーサイズがよく使われています。
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基本ができたらトランプマジックに取り入れよう
カーディストリーの基本の技を身につけたら、今度はぜひマジックに取り入れてみてください。
より不思議で、盛り上がるマジックを披露することができるでしょう。
マジック動画情報サイト「Magic Movie Japan(MMJ)」では、トランプマジックだけでなくコインマジックや紙コップ、輪ゴムなどを使ったマジックの実演動画も多く公開されています。
動画を再生しながら楽しくマジックの技を練習することができますので、マジック初心者でもすぐに上達するでしょう。
種明かし解説動画も必見です。
これから本格的にマジックをはじめてみたいという人は、ぜひ利用してみてください。
最初は誰もが初心者
マジシャンが巧みにカードを操っている姿を見ていると、すごく難しそうなカーディストリーですが、練習を重ねることで誰でも必ず習得することができます。
プロのマジシャンの最初は初心者だったのですから、自分の力を信じてぜひ練習に取り組んでみてください。
カーディストリーの技をマスターすれば、きっとパーティーや飲み会の人気者になれることでしょう。
この記事のまとめ
- カーディストリーは曲芸のような技
- カーディストリーは世界中で人気
- カーディストリーはYouTubeやインスタグラムに動画が多く投稿されている
- カーディストリーをマスターすればマジックもより魅力的になる