パジャマパーティーや二次会、学校の休み時間など、友達みんなで集まればアナログなゲームで盛り上がりますよね。
でも、いつもババ抜きや7並べ、大富豪では飽きてきてしまいます。
学校などは、ボードゲームを持ち込むわけにもいきません。
そこで今回の記事では、いつものラインナップにもうひとつ加えたいカードゲーム【ダウト】をご紹介。
ちょっとスリルのあるゲームを楽しみましょう!
目次
トランプゲーム「ダウト」とは
ゲームの名前でもあるダウトとは、疑う、信じられないという意味。
ダウトは手札として配られたトランプの数字を順番に申告して場札として出していき、早く手札をなくしたプレイヤーが勝ちというゲームです。
このゲームの醍醐味は、申告のときウソをついてもいいということ。
たとえば、8のカードを出しながら「3のカードです」と言ってもいいのです。
ただし、そのウソを見破られたらアウト!
これまでに出されたカードを全部手札として持つことになります。
その代わり、ウソだと言われてそれが正しい数字だったときは、ウソを告発した相手に場のカードが全部渡されます。
いかに自分がウソをつき、そして相手のウソを見破るか。
このスリルと駆け引きが、ダウトの最大の醍醐味であり魅力なのです。
はじまりは明治時代
このゲームが日本に渡ってきたことを確認できるのは、1907年(明治40年)に書かれた”世界遊戯法大全”という本が現在最古の書物です。
そこには英語でのダウトの掛け声「Doubt It!」の当時の和訳「そうですか」という名前で紹介されています。
当時は、ゲームの名前にちなんで掛け声も「そうですか」といったのだとか。
しゃれたテーブル席に座った紳士たちが「そうですか!」と相手のウソを見抜くなんて、なんだか推理小説に出てくる私立探偵のようでかっこいいですね。
別名ざぶとん?
大阪や兵庫では、「ダウト」の音がなまって「ざぶとん」になり、そのままざぶとんと呼ぶようになったという話があります。
変化した名前にちなんで、出すカードはざぶとんの上に出すのがルールなんだそうです。
「ダ」ウトではなくダ「ウ」トと発音してみると、たしかにざぶとんと聞こえなくもないでしょうか。
なかなか終わらないことも多々
ウソを見抜かれた人、ウソの告発が失敗した人は場に出されたカードをすべてもらわなくてはいけないというルールの影響で、ウソをついては見抜かれ、見抜けず失敗し...これを繰り返して全員の手持ちのカード枚数が減らず、なかなか勝負がつかないということもよくある光景です。
一番最初に手札をなくした人が勝ち、というルールは、逆にいえば手札がなくならないかぎり終われない、ということでもあります。
あまりに長引いてしまうと緊迫感もなくなりますし、意外と頭脳ゲームであるため疲れてしまうでしょう。
いかに自分のウソを見抜かれないかも大事ですが、遊びが長引いてきたら人のウソをスルーして終わらせる心遣いもみせられるといいですね。
ダウトのルール紹介
ゲーム開始前に、1人「親」となる人を決めます。
その人がトランプを配り、ゲーム開始の合図をする人になります。
それでは、詳しい遊び方をみていきましょう。
- 親も含めた参加者全員に、1回に1枚ずつトランプがなくなるまで配る
- 親が「A」「1」などと一番最初の数字を宣言して、トランプを1枚裏向きで場に置く
- 次の人から順番に「2」「3」「4」と宣言しながら数字を出していく
- 「13」まで出したら再び「A」や「1」からはじめる
- 一番最初に手札がなくなった人が勝ち
以上がゲームの大まかな流れになります。
さて、これだけではなにも面白くありません。
面白くなるのは、ここに「ウソ」と「ダウトという掛け声」を加えてからのことです。
ウソというのは上でも少し触れた、トランプを出すときに数字を偽ることです。
このウソは、親の「A」から有効です。
そして「ダウト!」の掛け声は、その数字が正しくないと思ったら出した人の順番のときに即座に言います。
例としてわかりやすく文に起こすと
「6を出します」
「ダウト!それは6ではありませんね」
といった具合です。
「6を出します」
「7を出します」
「あっ、ダウトです! 6ではないでしょう」
というのはできません。
本当かウソかにかかわらず、そのカードは6のカードとして処理されます。
そしてウソをつける以上、このゲームにパス(順番を飛ばすこと)は存在しません。
必ずどれかのトランプを順番の数字として出すことになります。
正しい数字を出し続けるか、すべてウソの数字として出すか、ウソと真実を混ぜていくのか。
勝敗は、ウソのさじ加減が握っているというわけです。
ちなみにジョーカーは最強のカードです。
たとえばジョーカーを「5」と言って場に出したときに「ダウト」の掛け声が上がった場合は、ダウトと言った人が場のカードを押し付けられてしまいます。
ジョーカーは使用カードとしてお好みで取り入れてみてください。
ダウトの攻略方法
透視能力がない限り、ダウトには必勝法がありませんが、攻略法ならあります。
ウソが得意な人もそうでない人も要チェックです!
ウソか本当かわからない顔をつくる
ウソと真実がものをいうゲームですから、攻略法はただひとつ「ポーカーフェイス」を作ること!
ウソをウソと悟らせないことだけが唯一の攻略の道であり、相手のウソを見抜くよりも堅実に勝利するやり方でもあります。
ポーカーフェイスといっても、無表情を作るということではありません。
誓って本当です!という真剣な表情をしてみたり、周囲の人を笑わせて集中力を途切れさせてしまう「変顔」もダウトの場に置いてはとても有効です。
ただし変顔の場合、やりすぎると逆に「あいつは今からウソをつくな」などと思われてしまいかねないので、使いどころには十分注意が必要です。
さらに絶妙な間をあけるなどの合わせ技のコツをつかむと、かなり強いでしょう。
観察力を磨く
どうしても「相手のウソを見破りたい!」というギャンブラー気質な人もいますよね。
誰もダウト宣言をしなければつまらないので、ゲームを盛り上げるためにも誰かが強気で攻めていくしかありません。
どうせ勝負をしかけにいくのなら、確実に当てていきたいところです。
そんな攻めモードの人は、周りの人たちがカードを出すときの「目」に注目してください。
最初は違いをそこまで感じないかもしれませんが、”目は口程に物を言う”ということわざ通り、些細な目の動きから相手のウソを察知することができるようになるでしょう。
目が泳いだり、瞬きが多かったり、一瞬目線がズレたり、逆に目線が微動だにしなかったり…あらゆる反応が見られるため、ゲームスタート時から最後まで目に意識を集中させましょう。
ゲーム時にすぐに判断できるようになるためには、日頃から観察力を磨くことが必須です。
気づいたときにはあなたも立派なメンタリストになっているかもしれませんよ!
ダウトはスマホアプリでもできる?
参加人数が募れなかったり、1人の時間に練習したいときにはシングル対戦プレイができるスマホのアプリが便利です。
1人で練習したい人におすすめなのは『ダウト for モバイル』。
このアプリはAIを相手にしたシングルプレイ専用のアプリで、じっくりとゲームルールを覚えることができます。
オンライン対戦プレイがお望みの人には、『ミリオンダウト 嘘つき大富豪』というスマホアプリがあります。
大富豪にダウトの要素を足したもので、ゲーム自体の勝敗ではなくゲーム終了時の点数を競うゲームです。
貧民になってもスコアが増えたり、大富豪になってもスコアが減ってしまったりと、勝ち負けのさじ加減がダウトより難しくなっています。
このゲームは大注目されているアプリで、リリース時には記念大会が開催されました。
ポーカーの世界王者・木村直哉さんと、プロの麻雀士である勝間和代さんというポーカーフェイス・心理戦のプロ同士が決勝戦で対戦するなど話題に沸いた一作です。
騙すことはマジックにもつながる
騙すというと悪いことに思えるかもしれませんが、例を挙げれば目の錯覚なども騙す部類に入ります。
悪い騙し方は人を不幸にしますが、楽しい騙し方、華麗な騙し方は騙された人をも魅了するものです。
それは、マジックという存在が証明しているでしょう。
マジックにはタネもしかけもありますが、それを「ないものである」と騙し、実際にタネもしかけもないような素晴らしいテクニックで観客を魅了します。
「タネ・しかけを見えないようにする=観客の目を騙す」と考えればわかりやすいかもしれません。
より優れたマジシャンであるほど、優しく人を騙し、楽しませてくれるのです。
そんなプロのマジシャンが披露するマジック動画サイト「マジックムービージャパン(MMJ)」ではマジックの品目をひとつひとつ見せてくれるだけでなく、種明かしの動画も掲載しています。
あらゆる種類のマジックから、プロのマジシャンがどのようにして人の目を欺いているのか、その技術を勉強して身につけることができますよ!
ダウトは簡単で楽しい!
複数の相手との駆け引きが楽しいダウトですが、遊び方はとても簡単。
使用するアイテムはトランプだけで、ルールもシンプルですが、だからこそ奥が深いゲームです。
いかに自分の手札を通すか、いかに相手の手札を阻むか。
数字を順に出していくだけの遊びに織り込まれたスリルとワクワク、ぜひ実際に遊んで体験してみてください。
この記事のまとめ
- ダウトは駆け引きが楽しいゲーム
- プレイ人数が多いほうが楽しい!
- 明治時代から親しまれてきた遊び
- ルールはシンプル、ひとりずつ順番に数字を出していくだけ
- 嘘をつくか、嘘を見破るかのスリルにドキドキ!