マジシャンがカードマジックを行う際、カードをシャッフルをするところを見たことはありますか?
美しく舞うカード、洗練された手際。
カードシャッフルひとつとっても、やはりプロは違うと感じますよね。
シャッフルの仕方がかっこいい・美しいと、人々の注目はぐんと増します。
トランプを使ったマジックやカードゲームではシャッフルは必要不可欠な動作です。
周りの人を唸らせるようなカードシャッフルの種類ややり方、行う際のコツなどを、今回の記事ではご紹介していきます。
目次
トランプシャッフルの一般的なマナー
トランプカードのシャッフルを行うときに、守りたいマナーというものがあります。
- トランプの表側(数字や絵柄のほう)を見せない
- どこにどのカードが来るかわかるようにシャッフルしない
- 他人のトランプでシャッフルする際はカードを傷めないようにする
これらはトラブル防止のためのマナーです。
数字や絵柄が見えてしまうと、イカサマのもとになったりマジックのタネがばれてしまったりして、ゲームやマジックを楽しめません。
カードの配置もそうです。
マジックのためにはカードがどの位置に来るかマジシャンがわかるようにシャッフルすることもありますが、それが観客に伝わってしまうと興冷めですよね。
また、シャッフルの種類によってはカード自体を傷めてしまう可能性があります。
普段からカードを大切に扱うよう心がけてください。
みんながカードゲームやマジックを楽しめるように、これらのマナーはできるだけ守るように心がけましょう。
トランプシャッフルをする意味
トランプをシャッフルすることには、大きく分けて2つの理由があります。
それは、シャッフルの名前のとおりカードをよく混ぜるためと、パフォーマンスのためです。
カードをよく混ぜるため
トランプカードは、通常4つのマークのAから13までがきれいに並んだ状態で商品として販売されています。
これをシャッフルせずに使うと、たとえば4人でババ抜きをするとき、最初の人から順番にA、2、3…と配られていってしまいます。
すると誰がどのカードを持っているのかわかってしまって、どのカードが当たりかワクワクしながら遊ぶことができません。
並び順を変えないとババ抜きの楽しみが失われてしまいます。
ババ抜きに限らず、ブラックジャックやポーカーなどのゲームにもランダム性は欠かせません。
最近流行りのボードゲームカフェでも、カードメインのゲームが豊富に用意されています。
カードをシャッフルしてよく混ぜることで、誰にもどこにどのカードが入っているのかわからないランダム性が生まれるのです。
パフォーマンスとして魅せるため
冒頭でも触れましたが、かっこいいカードシャッフルには華がありますよね。
パフォーマンスとしてのカードシャッフルは、ただただかっこいい!この一言に尽きます。
机の上で積み重ねたカードをふたつ、みっつと分けていく地味なシャッフルより、カードが舞うような見た目の美しいシャッフルのほうが見ていて楽しく、惹きつけられます。
もちろん、華麗なテクニックで視覚的に観客を喜ばせるだけでなく、派手な動きをすることでタネやしかけを仕込みやすくする、発動しやすくするなどの工夫も織り込むことができます。
見た目と実用性を兼ね備えた、一石二鳥の方法というわけです。
かっこいいシャッフルのやり方&コツ
それでは、かっこいいシャッフルのやり方を解説していきましょう。
手際が命のカードシャッフルですから、何度も練習が必要です。
シャッフルのやり方を説明している動画もあわせて紹介しますので、繰り返し見ながら真似してみてください。
派手さが魅力!リフルシャッフル
リフルシャッフルの魅力はなんといっても見た目の鮮やかさと、初心者でもできる簡単さです。
カードが交互に重なっていく光景と音は迫力満点でインパクトがあり、マジシャンにも人気のシャッフルです。
注意してほしいのは、トランプの材質。
カード同士をこするようにして重ねるやり方なので、紙製のトランプは段々とボロボロになってしまいます。
練習にはプラスチック製のトランプを使うのがおすすめです。
動画を確認しながらゆっくりやってみましょう!
- 山札(デッキ/デックと呼ぶことも)をふたつに分ける。
- 左右の山札をナナメにして角を合わせ、両手の親指で角を持ち上げる。
- カードをめくるように動かして、手前の端が交互に重なるようにする。
- 重なった部分が外れないようにカードをアーチ状にし、ひとつの山札にまとめる。
最後にひとつにまとめるとき、重なったカードを軽く曲げて手の中でたわませ、この状態から軽く手の力を抜くのがコツです。
次々と重なるようにすると見栄えがしますよ。
練習するときはテーブルの上で行うのがいいでしょう。
カジノでも好まれるやり方です。
テーブルでの練習に慣れたら、見た目の華やかさを求めて空中で行えるようにチャレンジしてみましょう。
ワンハンドリフルシャッフル
リフルシャッフルを片手で行う技法です。
手とカードの大きさが合わないと難しいので、できれば自分の手の大きさに合ったカードで行えるとより成功しやすくなります。
基本的な手順は通常のリフルシャッフルと同じですが、片手でのカードコントロールは難易度が高め。
空中で行うのでいくつかポイントをご説明しましょう。
まず山札をふたつに分けるところから。
片手で山札を分けるにはコツがいります。
ちなみに右手でも左手でも、やりやすいポジションでOKです。
前準備
手のひらを上にして、トランプを表が見えるように持つ。
- トランプの長い辺(サイド)の片方を親指、もう片方を人差し指、中指、薬指の3本で左右から支える。
- 小指を山札の短い辺(エンド)に添える。
- 人差し指を山札の半分ほどのところに下げ、分ける位置を決める。
- 親指でカードを押しながら中指、薬指と小指でカードを引っ張ると、2つの山に分かれる。
分かれたカードは間に挟まる人差し指で両方を支えつつ、山札の下半分を親指、上半分を中指、薬指、小指の3本で支えている形になります。続けてそのまま、 - 小指を長い辺に移動させる。
- ふたつに分かれた山札の角を合わせ、交互になるように組み入れる。
※移動させた小指で押していくのがポイントです。 - 重なったら人差し指をカードの間から抜く。
- 手のひらを下に向け、カードをアーチ状にしてひとつの山札にまとめる。
これでワンハンド(片手)でリフルシャッフルができます。
カードの表、つまり数字や絵柄を見せるはじまり方なので、シャッフルするときにほかのカードが見えてしまわないように素早く切るのがコツです。
美しいウォーターフォールシャッフル
ウォーターフォールとは英語で滝のこと。
流れ落ちる滝のように、カードがサラサラと流れる美しいシャッフルです。
途中までは手の中で行うリフルシャッフルのやり方で、カードを交互に重ねるところまで同じです。
- 重ねたカードを短い辺の半分ほどまで押し込む。
- カード同士がV字になるように動かす。
- V字に重なった角の部分を上にして片手で支える。
親指はふたつ重なった角の上
人差し指と小指でそれぞれの山札の短い辺を支える - カードを受け止めるため反対の手をカードの下へ持ってくる。
- 親指を離し、カードを支える手を少しずつ傾けてカードを落としていく。
ふたつの山に分かれたカードが、流れるように下に落ちながらひとつにまとまっていく光景は、おもわずため息を漏らしてしまうほど美しいものです。
上手なシャッフルをマジックに織り交ぜたらモテ度UP!
リフルシャッフルやウォーターフォールシャッフルをマジックに織り交ぜると、その魅力がさらに輝きます。
もちろん普通のシャッフルが魅力を損なうというわけではありませんが、かっこいい、美しいシャッフルを導入に持ってくると、「次もきっとなにかしてくれるに違いない」という観客の期待を高めてくれるのです。
シャッフルと合わせてマジックの練習をするなら、「Magic Movie Japan」というマジック動画情報サイトがおすすめです。
初心者向けのカードマジック入門から上級者向けのマジックまであり、コインマジックやハンカチマジックなどバリエーションも豊富。
ぜひともプロのマジシャンのカードテクニックを見て習得し、シャッフルとの合わせ技を披露してみてください。
かっこいいシャッフルはマジックだけでなく本人の魅力も増してくれて、モテ度UPも間違いなしです。
素早くなめらかなシャッフルを披露しよう
きれいなシャッフルができる人とバラバラとカードをこぼしてしまう人、マジックが上手そうなのはどっち?と質問されたら、迷わず前者と答えますよね。
シャッフルの出来は、そのままカードを操る人の実力を見る物差しにもなります。
素早くなめらかにシャッフルできるように練習を重ねて、かっこいいシャッフルを披露しましょう!
この記事のまとめ
- かっこいいシャッフルは注目を集める
- シャッフルのとき、数字や絵札をわからないようにするのがマナー
- 紙製のカードは痛みやすいので気をつけよう
- かっこいいシャッフルができると手品も上手に見える!